特殊清掃について

特殊清掃について

皆さん、清掃の仕事の種類はどのくらい存在するか疑問に感じたことはありますか?
皆さんが思っている以上に清掃の仕事の種類というのは数多く存在しています。
「特殊清掃」「建築物清掃業」「排水管清掃業」「空気調和用ダクト清掃業」「飲料水貯水槽清掃業」
「ビルクリーニング」「病院清掃」「クリーンルーム施工」「ハウスクリーニング」
この様に、様々な清掃の仕事が存在しています。
清掃を行う場所が異なったり、清掃をする時に絶対に必要な清掃道具の違いだったり、清掃内容もまったく異なってきます。

そこで、今回は「特殊清掃」について深く掘り下げていきたいと思います。

特殊清掃とは普通の清掃業者が扱わないような清掃作業を主に行う仕事です。
最近ではニュースでも取り上げられることが多く、皆さんも一度や二度ニュースや記事などで見たことあるかと思いますが、
一人暮らしのお年寄りが孤独死や独立死、自殺をするケースが増えています。これらは決して無視できないことです。
こういった場合の部屋はとても汚れてしまっています。
その部屋を元通りの状態に戻し、孤独死、孤立死、事件、事故、自殺、ヒートショック等の現場で遺体の痕跡を取り除き、原状回復する仕事を特殊清掃といいます。

特殊清掃の仕事は、専門的な知識や技術を用いて清掃作業を進めていきます。
変死体があった場所をキレイに清掃したり、害虫駆除をしたり、特殊清掃の仕事は供養やお祓いといったサービスも行ったりします。
事故現場では遺体発見が遅れがちというケースが多く、そのため外傷や腐敗により遺体から血液や体液が漏出する事態になります。
死亡からの時間が経てば経つほど異臭はひどくなっていき、汚れも広がりますが、特に異臭とは耐えがたいものがあります。
そこで、その異臭や汚れをなくす為、現場に残された体液や血液などの除去や室内に残されている物の解体作業も行い、
トータルのサービスを提供するのが特殊清掃なんです。

特殊清掃とは人のやらない仕事をするため、凄く需要があります。
これからの日本は特に高齢社会がどんどん進行していきます。なので、特殊清掃の需要は高まる一方でしょう。
特殊清掃には葬祭ディレクターや臭気判定士、除去作業監督者など様々な専門家が関わっていく仕事です。
したがって、専門性が強く求められる仕事である為、誰でも簡単に行える仕事ではありません。
特殊清掃士という資格も存在していてスペシャリストとしての能力が求められます。

特殊清掃の仕事の流れとしては、独居老人の死が発見されるとまずは警察に連絡する事から始まります。
それから、警察の調査によって事件性が無いと判断されたなら、特殊清掃の業者に連絡が入ります。
そして業者は現場に向かい契約を交わし、その後に速やかに清掃の仕事に取り掛かります。

特殊清掃のサービスはいくつかあります。

①清掃作業(孤独死・事故・自殺の場合の血液、体液、腐敗物の汚れを除去・除菌して現状復帰)

②消臭(体液・腐敗物から放たれる異臭を専門技術と機材により除去)

③緊急対応(連絡をいただいた日に訪問し現場調査とお見積りをして承認いただいたらすぐに作業を開始)

④現地供養(故人が大切にしていたものは、きちんと供養してから搬出をし、現地での供養や合同供養にも対応)

⑤遺品整理(故人の残された大切な貴重品、不用品を丁寧に分別)

⑥アフターフォロー(血液・体液などの浸食具合によっては家屋のリフォームが必要になるケースもあり、リフォームの手配などのアフターフォロー体制も万全)

特殊清掃とは滅多に人がやりたがる仕事ではありません。
しかし、それに見合った報酬を受け取る事が可能な為、高収入を目指すことも可能です。
実際の現状では、やる気を持って働いている方がたくさんいます。
特殊清掃は精神的に辛くなってくる事が多い仕事ではありますが、大きなやりがいを持って仕事に取り組むことができます。
清掃作業の仕事が終わってから遺族から感謝される事も多くあります。
「ありがとう」の言葉を言われたら誰でも嬉しい気持ちになりますよね?
この仕事は、他の人には出来ない自分にしかやれないという仕事に関わることができる為、自信に繋がっていくでしょう。

そもそも特殊清掃のことを知らないという方は多いと思います。
そのため、人手不足が続いている仕事であり、興味のある人はすぐに採用してもらえるでしょう。
様々なことを勉強する必要がありますが、実際に現場で仕事をしていきながら学ぶことも多いのです。
特殊清掃はこれからもずっと必要とされる仕事の一つでしょう。