退去時のお部屋のお掃除はしないとダメ？

引越し前にお部屋を綺麗に掃除しなければいけないわけではないですが、退去時に汚れがひどい状態で引き渡すと、高額のハウスクリーニング代がかかり、その分返ってくる敷金が減ってしまいます。

契約時に敷金とは別に特約でハウスクリーニング代を支払う契約を交わしていても、その金額で収まらない程クリーニング代がかかった場合は、特約なしの賃貸契約と同様に敷金から引かれます。

引っ越し時に支払う借主に支払う清掃代金を減らす方法

原状回復が必要な部分を自分で清掃するか、ハウスクリーニング業者に依頼してキレイにしてもらった状態で引き渡せば、敷金からハウスクリーニング代が引かれるのを防ぐことが出来ます。

清掃が必要な範囲

入居者がハウスクリーニング代を負担しなければいけないのは、日常で掃除を怠ったことが原因のものと、通常の生活ではつかないものです。
時間の経過で生じるキズや汚れは経年劣化、どんなに気を付けて生活していても生じてしまうキズや跡などは通常損耗に当たり、借主が原状回復費用を負担する必要はありません。

経年劣化の例では、日焼けによる壁や床の変色、トイレやお風呂のパッキンの摩耗。
通常損耗は、テーブルやソファーの下に出来るへこみ、冷蔵庫による壁の電気焼け、カレンダーを壁に貼るために使用した画鋲の穴などです。

入居者が引き渡す際にキレイにした方がよいのは、上記の経年劣化と通常損耗に当たらない汚れとキズです。
それ以外は通常の使用範囲ではつかないものと判断される特別損耗となります。

タバコによる壁紙の黄ばみ、ボードの深くまで空いた釘の穴、水漏れを放置したことによる壁の腐食などは特別損耗です。

清掃方法

退去時の清掃だからといって何も特別なことはありません。
普段の大掃除と同様に行えばよいだけです。

キッチン

掃除箇所は換気扇・ガスコンロ・排水溝・シンク・戸棚です。
油汚れにはアルカリ性の洗剤を使用し、水垢には酸性の洗剤が有効です。

トイレ

便器内の頑固な黒ずみには酸性の洗剤が効きます。洗剤を含ませたキッチンペーパーを便器に貼り付け、しばらく置いてからブラシで擦ると汚れが落ちやすくなります。
タンクや金具部分が雑巾で水拭きしましょう。

浴室

はじめに浴室用の洗剤で浴室内全体と洗います。
しぶとい水垢や石鹸カスは専用の洗剤を使ってください。
カビはカビキラーなどを吹きかけたあと、ラップをして液が垂れないようにすると効果的です。

換気扇が外せる場合は外して中性洗剤で水洗いし、外せない場合は表面も手の届く範囲を水拭きします。
必ず最後に乾拭きをして水分を残さないようにしましょう。

壁・天井

ホコリやカビ・ススなどで思いのほか汚れています。洗剤を使うと変色してしまう可能性があるので、ぬるま湯を固く絞った雑巾で拭きます。
雑巾が黒くならなくなるまで、繰り返し拭きましょう。

床

掃除機をかけてから、固く絞った雑巾で水拭きします。カーペットやラグマットを敷いていた場合は、床に滑り止めのゴムがくっついていることがあるので、残らないよう掃除しましょう。

窓

窓は水拭きと乾拭き、アルミサッシはブラシ（できれば刷毛）使って、土汚れなどを掻きだします。
網戸は外せる場合は外して水洗い、外せない場合は雑巾で水拭きです。力を入れすぎると網戸が破れてしまうので、優しく拭きましょう。

まとめ

引っ越し時は役所の手続きや新居での荷ほどきなど、色々と忙しくなると思います。
ですので、掃除をすべて自分でやるのではなく、やりやすい場所や汚れがひどい箇所はハウスクリーニングのプロに任せるのがよいかもしれませんね。